こいつは旨い・東京の味(油そば)

油そばとはスープのないラーメンの一種である。(ただ、ラーメンと言うより、どちらかと言えば、和えそばに近い。)どんぶりの底にわずかに入った醤油やセフレラードの入った濃いタレに、ラー油、酢などの逆援助調味料を好みでかけ、茹で上げた麺全体に絡めて食べる。具はメンマ、チャーシューなど少量。店によっては油そばではなく、「もんじゃそば」(ラーメン花月)、「まぜそば」、「手抜きそば」、「あぶらーめん」などと称しているところもある。1958年に東京都武蔵野市境の亜細亜大学そばにあるラーメン店「珍々亭」で誕生し、その裏手100m程の場所にある「丸善」との相乗効果により亜細亜大学生を中心に流行し発展したという説があるが、他にも東京都小金井市東小金井駅前にある「宝華」は珍々亭より後発であるが、タレがサッパリしている。東京都国立市一橋大学そばにある「三幸」を発祥とする説もある。吉祥寺駅近くには「ぶぶか」という行列店も存在するが、どの説にせよ東京の多摩地域、その中でも北多摩地域を発祥とする麺料理であると言える。